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日本人はなぜ遺言書を作らない?その危険な言い訳!

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遺言書を作りましょう!という啓蒙活動が、士業を中心に巻き起こっています。
そのせいか、以前よりは遺言書に注目する人が増えてきているようです。
また、これから相続に関する法律の改正で、遺言書はさらに必要性を増してくるでしょう。

それでも「では遺言書を作成しますか?」と聞けば、ほとんどの人が「いやまだ今は……」と、及び腰になるそうです。

その理由は大きく分けて3つ。

・遺言書を書かなければいけないほどの財産がない。
・家族仲がいいので、揉めるはずがない。
・まだ元気だから、遺言書を作る気にならないし縁起が悪い。

何となく理解できる理由ですね。

でも実は、そこには危険な誤解があるのです。

 

遺言書が必要な理由と、作らない理由

相続のトラブルを回避するには、遺言書は大変有効で効果的です。
それはおそらく、みなさんわかっていることだと思います。

なのに、遺言書を用意しているのは、亡くなる人の中の1割程度なんです。

なぜ遺言書を作らないのか、その理由と誤解を一つ一つ紐解いてみましょう。

遺言書を書かなければいけないほどの財産がない

誤解その1は、遺言書はお金持ちが用意するものだという先入観です。

実は、遺産分割で裁判にまで発展して揉めているのは、相続財産が5000万円以下が約7割。
その内の約3割が、相続財産が1000万円以下です。

3件に1件は、相続1000万円以下で揉めているんですね。
これは、裁判所に持ち込まれたケースだけなので、水面下ではこの10倍はトラブルになっていると言われています。

人は死ぬときに、丁度都合よく財産を0にするというわけにはいきません。
必ず、なにがしかの相続が発生します。

そしてそれが少額であっても、むしろ少額であるほど、争いになりやすいのです。
例えば、相続が1億円になるか、1億100万円になるかの違いよりも、10万円になるか100万円になるかの違いの方が、心情的に許せないものを感じませんか?

または、相続するものが土地や建物などの不動産しかなかった場合。
土地はそこに住んでいる長男に、建物は次男にという分け方では納得できませんよね?
ここに長女や次女が入ると、自分たちの取り分について不満が出てきますし、話はさらにややこしくなります。

相続財産が少ないほど、都合よくきれいに分けられないのです。

相続するお金がないという人にこそ、遺言書は必要になるでしょう。

家族仲がいいので、揉めるはずがない

仲のいい家族であれば、争いになる確率は低いのかもしれません。
ですが、実際に家庭裁判所に持ち込まれる争いは、元々から仲が悪かった家族ではありません。

仲がいいはずの家族の絆を引き裂いてしまうのが、この相続問題です。
だからそこ、相続を安易に考えてはいけないと言われているのでしょう。

相続は、財産を分けるにあたって、それぞれの言い分が発生します。
ただ、法律通りに何等分すればいいという話では終わりません。

そこには数字で表せないココロの部分が絡み合ってくるので、わだかまりや諍いが残ってしまうことが多いのです。

相続争いに関わる調停の件数は、毎年1万件を超え、年々増加しています。

兄弟が独立し、それぞれに家庭を持っていれば、親兄弟よりも今の家庭を大事にしたいとの気持ちが働きます。
また、権利の主張をしやすい現代の風潮もあるでしょう。
「自分は親の面倒を見た」「長男だから」「お前は親に迷惑ばかりかけてきたじゃないか」
そんな言い争いに発展すると、まさしく相続が争続になり、修復できない亀裂が生じてしまいます。

仲のいい家族であれば、仲のいいままでいられるような配慮として、みんなで相続を話し合うことも大切ですね。

まだ元気だから、遺言書を作る気にならないし縁起が悪い

まず、大きな誤解なのですが、「遺言書」は「遺書」ではありません。
ここに、遺言書が縁起が悪いと思われる原因があります。

例えば生命保険は、若くて元気なうちに加入しているのがほとんどですよね。
生命保険に入ったからといってすぐに死んでしまうわけではありません。
遺される家族のためにという意味では、遺言書も同じです。

生命保険で得られる「安心」が、遺言書にもあると考えるとわかりやすいはずです。

生命保険は毎月の費用がかかりますが、遺言書は作成時だけの費用で済みます。
遺言書は、生命保険よりも簡単な家族への配慮だとも言えるのです。

もう一つの誤解は、遺言書は健康で元気なうちにしか作れないということ。
しっかりとした判断能力があってこその遺言書なので、死ぬ間際にというわけにはいかないのです。

もちろん、歳をとって認知症になってしまうと、もう遺言書を作ることはできません。
また、病気などで気が弱ってくると、遺言書を作る気力もなくなりがちです。

遺言書は元気なうちに用意しておくのがベストですね。

 

アメリカでは遺言書を作る習慣がある

イギリスでは、紳士のたしなみとして遺言書を作ります。
アメリカでは、遺言書がないと、相続の分配に数年がかかり、その間の生活に困窮する場合があるので、習慣として遺言書を作ります。

日本も、遺言書がないばかりに、凍結された預金をどうにもできずに困ってしまうケースが多くあります。

日本人は自分の意思を人に伝えることが下手な民族です。
アメリカやイギリスのようにとは、すぐにはできませんが、遺される家族のためにできることはしておくという意思の強さは、日本人には必要なのかもしれません。

ちなみにアメリカは個人を最も尊重するので、日本のような遺留分という考えはありません。
相続は、遺言書が最優先されます。

 

「日本人はなぜ遺言書を作らない?その危険な言い訳!」のまとめ

遺言書は、遺される家族のためであると同時に、自分の安心のためでもあります。
そのためには適切な遺言書の作成が大切ですが「推定相続人」とか、「特別受益者」とか、「遺留分」などの法律用語から勉強しなければいけません。

また、家族がどうすればスムーズに相続ができて、また納得してくれるかなどを考えると、ますますハードルが高くなります。

確実に家族のためになる遺言書を作成するには、弁護士や行政書士などに相談するのも一つの方法です。
その時に注意したいのは、弁護士だから、行政書士だからという見方ではなく、相続や遺言書を専門の業務として挙げているかどうかを見極めることです。

どうしても遺言書に抵抗がある、面倒だという方は、せめてエンディングノートなどに、相続についての自分の考えを書き留めることをおすすめします。

死後の不安を一つ一つ取り除いていくこと。
これが「終活」の目的なのですから。

面倒がらずに、コツコツと進めていきましょうね。

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