おひとりさまの終活、終の棲家をどうする?

「孤独死」「孤立死」といったニュースをよく聞きます。
おひとりさまが増えている今、これらはとても身近な問題なのかもしれません。
内閣府の調査で「孤独死を身近な問題として感じるか」との問いに、60歳以上の約43%が「感じる」と回答しています。
配偶者を亡くして一人暮らしをするようになった人や、結婚をしなかった人、子供に先立たれてしまった人など理由はそれぞれですが、他人事ではないのが「おひとりさま」なのです。
多くは「自分の死後どうなるのか」という不安を抱えています。
死後のみならず、急病で倒れてしまったとか、怪我をして動けなくなったとかの不安も付きまといます。
おひとりさまが老後を安心して生活するためには、どんな方法があるのでしょうか?
終の棲家を決める
自分の異変を誰かに気づいてもらうためには、身近に人がいることが大切です。
ですが、誰かと一緒に住むのもなかなか難しいものです。
高齢者向け施設
一番手っ取り早いのは、老人ホームなどの高齢者向け施設に入居すること。
その施設も種類や入居条件、利用料金など、千差万別です。
元気なうちに決めておかないと、慌てて決めてしまうとトラブルの元です。
近年、おひとりさま向けに注目されているのが「サービス付き高齢者向け住宅」です。
バリヤフリーのマンション形式で、職員による安否確認や生活相談、介護サービスなどを受けることができます。
元気な方にはおすすめですが、入居費用が高額なことと、保証人が必要なことが、おひとりさまにはネックになっているようです。
施設に入居を希望される方は、元気なうちに資金や保証人の手配をしておくといいでしょう。
見守りサービス
行政の取り組みとして、65歳以上の独居老人を対象にした「見守りサービス」があります。
自治体などにより、内容は違いますが、緊急ボタンを押すと通報される機械を電話に取り付けるのが一般的です。
通報先が、市と契約している民間会社であった場合は、警備員が自宅に駆け付けます。
一方、通報先が消防の場合は、「見守り人」が駆けつけることになっています。
この「見守り人」は委託された近所の人になりますが、このご時世でなり手が少ないのが現状のようです。
大手警備会社など民間業者も見守りサービスに参入しています。
かかりつけ医などに素早く通報するなど、キメの細かいサービスが特徴です。
その他、新聞販売店やガス会社と提携した見守りサービスもあるので、これもやはり元気なうちに調べておくといいですね。
自治会活動
一人暮らしが増えている団地などで「孤独死防止」のための、ご近所交流をしている自治体も増えています。
「あいさつ運動」や「あんしん登録カード」の配布、または新聞が新聞受けに溜まっていないかなどの確認運動などで、住民同士の結びつきを強めています。
ただ、これらの交流が苦手なのが、男性のおひとりさまです。
ご近所付き合いを全て任せていた妻に先立たれると、男性はどうしていいかわからなくなるようです。
ご近所付き合いが苦手な方への配慮は、おひとりさまが増えていくこれからの課題かもしれません。
心当たりのある方。
今からでも、ご近所に目を向けてみてくださいね。
「おひとりさまの終活、終の棲家をどうする?」のまとめ
見つけてくれる人がいない、遺体の引き取り手がいないなどの孤独死は、圧倒的に男性が多いそうです。
それも40代~60代の男性で、意外と高齢者は少ないのだそう。
ネットの普及などにより、コミュニケーション能力が低い方が増えているといいます。
孤独死も増えていくのではないでしょうか。
そういうおひとりさまに目を向けて、手を差し伸べることができる社会であればいいなぁと、感じます。
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