終活で知っておきたい、家族葬のメリットとデメリット

葬儀の規模はどんどん縮小しています。
「家族葬」「火葬」「1日葬」の他、葬義をしないという選択をする人も。
母は一般葬でした。
そのための費用をちゃんと用意していました。
交際範囲が広かった母の葬儀は、弔問客も花輪の数も賑やかで、わたしたちもできるだけ華やかに送りだしたい気持ちがありました。
その分、気を使います。
母の介護で疲弊していたわたしたちは、かなりヘトヘトになってしまいました。
香典返しやその後の挨拶などもとても大変で、お金もかかりました。
だから自分の葬儀は家族葬がいいなぁと思っています。
こじんまりと、ゆっくりできる葬儀だったら、家族の負担も少ないんじゃないかな……と。
本当にそうなのか、家族葬のメリットとデメリットを調べてみました。
見出し
小規模化するお葬式
小規模化するお葬式の背景には、費用の問題と、家族葬指向と、参列者が少ないという傾向があるようです。
一般葬では10年前から約45万円もの費用が減少しているといいます。
そしてその一般葬を否定的にとらえる人達が増えてきているのです。
さらに、一昔前までは観光バスを使って斎場に訪れる光景が当たり前だったのが、今では斎場の広さに対して参列者が少なすぎるために恰好がつかないといった事態になることも。
家族葬などの小さな葬儀になっていくのは、必然なのかもしれません。
これらはこの数年での出来事です。
家族葬も増えたとはいえ、完全に認知されているわけではなく、それなりな問題も起こっているようです。
家族葬のメリット
落ち着いたお別れができる
葬儀の当日やその前後には、遺族は雑務や交渉事などで気が休まる暇がありません。
気心の知れた身内だけが集まる家族葬であれば、連絡事も少なく済みますし、思い出話などで故人を偲ぶ時間もとれます。
接待費用の節約ができる
人数が少ないので、飲食にあてる費用や返礼品などの節約ができます。
また家族葬用に、小ぶりな祭壇を用意している葬儀社もあるので、利用すると経費削減になりますね。
ただし、葬儀は普通に行われるので、僧侶へのお布施や、棺代、火葬料、骨壺代といった諸経費は特別に安くなるわけではありません。
葬儀が自由になりやすい
参列者が親しい人達ばかりなので、故人の好きな音楽を流したり、好きだったものをお供えしたりといった自由な見送りが可能になります。
中には僧侶を呼ばないケースもありますが、ほとんどが読経して供養をしてもらうようです。
僧侶を呼ばない場合でも、菩提寺がある場合は必ずお寺と相談されてくださいね。
後々、お墓や納骨などでトラブルになることがあるそうですから。
家族葬のデメリット
参列できなかった人からのクレーム
ひっそりと家族葬を終えた後に、連絡が行かなかった親族や故人の友人などから「お別れがしたかったのに」とのクレームが出ることがあります。
誰に連絡をして誰を呼ばないかといった選択は、なかなかむつかしそうです。
意外と弔問客が多くなった
「葬儀は親族のみで執り行います」という死亡告知を出したのにも関わらず、多くの人が参列する場合もあります。
故人の交際範囲や立場といったものを考えて、家族葬では無理があるとの判断も必要になるかもしれません。
家族葬が広がるにつれて、理解してくれる人も増えてきていますが、兼ね合いはまだまだ難しいところがありそうです。
葬儀後の弔問客
家族葬で参列を遠慮した人達が、葬儀後に「せめてお線香を」と、訪れることもあります。
こじんまりとした葬儀でゆっくり見送った後になって、家族は気が休まらない日々が続くことも。
家族葬で静かに見送った旨を、手紙やはがきなどできちんと報告するといいですね。
落ち着いたら「お別れの会」などを開くのも、いい配慮になると思います。
終活で知っておきたい、家族葬のメリットとデメリットまとめ
家族葬では「誰に知らせるか」が一番の問題になってきます。
知らせる人が50人を超えるようであれば、一般葬を選択する方がいいかもしれません。
故人の関係者に対する礼儀と、関係者に「最後のお別れをさせてもらえなかった」という悔いをのこさないための配慮も考えたいところです。
終活で自分の葬儀を考える時は、家族のことだけでなく、自分の交友関係をかえりみるのも大切ですね。
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