自分の介護どうする?避けて通れない介護問題と解決策!

日本は世界屈指の長寿国です。
わたしたちが老後になる頃には、平均寿命が100歳に近づくかもしれません。
健康に老後を過ごせたらいいのですが、元気で寿命を迎えられる人は、ほんの一握りでしょう。
おそらくほとんどの人が、持病を抱えたり、なんらかの介護が必要になる老後を迎えます。
認知症や寝たきりの心配も、多くの人が抱えることになるでしょう。
今回は、誰もが避けて通れない介護問題について考えてみました。
3つの介護問題と解決策
介護が必要な状態になった時を想定して準備をしているという人は、全体の約4割くらいだと言われています。
その中で、経済的な準備をしている人が約3割、保険に加入しているという人が約2割です。
死亡や医療などの備えに比べると、まだまだ意識は薄いように思えます。
では、いったいどのような問題が待ち構えているのでしょうか。
介護難民
介護難民とは、介護が必要だと認定されたのに適切な介護を受けられない状態にある65歳以上の人を指します。
2025年には、介護難民が43万人になるといわれているくらいに、クローズアップされている問題です。
高齢者の増加に、介護に携わる人材確保が追いつかないのが大きな要因でしょう。
介護難民対策として、国は「地域包括ケアシステム」を打ち出しました。
これは、高齢者を地域密着型でケアしようとするシステムです。
「地域包括支援センター」が各自治体で運営されているので、介護問題に直面した時に、相談などで利用してください。
また、高齢になっても、自分のことは自分でするように心がけることも大切です。
家事を担当したり、体を動かしたりといった日常を過ごすことで、介護へのリスクを減らし健康寿命を伸ばせます。
また、家族は必要以上に高齢者を干渉せず、高齢者の筋力維持に努めて寝たきり予防をしましょう。
老老介護・認認介護
65歳以上の高齢者が65歳以上の高齢者を介護することを、老老介護といいます。
例えば、高齢の夫婦、高齢の兄弟姉妹、高齢の子供がさらに高齢の親や身内を介護することです。
認認介護とは、介護される人も介護する人も、認知症になってしまった場合を指します。
医療の進歩により平均寿命はどんどん伸び、健康寿命との差は開くばかりです。
平均寿命が伸びれば、身体機能の衰えだけでなく、認知症発症のリスクも高くなります。
老老介護は認認介護に繋がる可能性が大きいのです。
若いうちから足腰を鍛えたり、認知症予防をしたりして、健康寿命を伸ばす努力も大切になってきます。
高齢者の虐待問題
介護施設での職員による高齢者への虐待も、大きな問題になっています。
虐待が起きている場所としては、特別養護老人ホームが全体の約30%を占めています。
表には出にくいですが、家庭内での虐待も見過ごせません。
厚生労働省は各自治体に
・速やかに虐待の実態を把握できる取り組みの強化
・介護者の研修などで、虐待への対応を強化
・高齢者権利擁護等推進事業の活用
といった3本柱で対策をするように通知されています。
家庭内においての介護は、「介護うつ」などがあるくらいに家族への大きな負担になります。
地域包括支援センターで、専門家に相談をしたり、介護サービスを利用するなどして、介護者の負担を軽くするような努力も必要です。
一人で抱え込まないことが、虐待防止に繋がります。
「自分の介護どうする?避けて通れない介護問題と解決策!」のまとめ
援助を求める方法がわからずに孤独死してしまったり、老老介護や認認介護で悲惨なことになってしまったり、介護はこれからも大きな問題になっていくでしょう。
まずは「地域包括支援センター」の存在を知っておいてください。
保健介護の手続きや、利用方法、生活全般のことまで、シニアにとっては頼れる相談窓口です。
後回しにされやすい「介護」ですが、高齢社会を生きるわたし達は目を逸ららずに取り組むべき問題だと思います。
家族の負担を少しでも軽減するために何ができるのかを、予防策も踏まえながら考えていきたいですね。
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