遺品整理どうする?後悔しない遺品整理の心得!

わたしが終活に興味を持ったのは、母の遺品整理が大変だったからです。
人一人がいなくなっただけで、こんなにも多くの物が遺されるのかと、愕然としました。
核家族化が進んでいる今、その遺品整理で困っている人や、遺品整理の専門業者に任せたトラブルも増加しているといいます。
何から手を付けていいかわからない。
気持ちの整理がつかなくて動けない。
作業量が多すぎて辛い。
業者に任せたら、見積以上の金額になった。
大切な物を業者に捨てられた。
などなど。
放っておくわけにもいかない遺品整理を、どうすれば自分なりに納得できるのかを考えてみました。
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後悔しない遺品整理の仕方
いざ、遺品整理を始めようとすると、物の多さに驚くと同時に、何から手を付けていいかわからなくなります。
使う人のいない「物」たちであっても、この食器はまだ使えそうだとか、この置物は故人がとても大切にしてものだとかを考え出すと、簡単に捨てることもできません。
遺族としての気持ちが落ち着かないままの遺品整理は、とかく「思い出」が邪魔をします。
遺品整理で悲しみが強くなってしまうこともあります。
できれば時間をかけて、心の整理をするように遺品整理をしていくのが理想です。
ですが、アパートなどで家を空け渡さなければいけない場合は、のんびりもできません。
賃貸の場合は、まずはいつまでに遺品整理を終わらせるかのめどを立てておきましょう。
急ぐあまりに、何もかもを捨ててしまって後々後悔するといった事例もあります。
時間がかかりそうだ、もしくは時間をかけたい時には、家主と相談して翌月の家賃を払ってでも、じっくりと向き合うことを検討してください。
遺品整理は仕分けることから始める
何を見ても思い出が蘇ってしまう、そんな迷いを少しでも減らすためには、まずは仕分けることを念頭に入れておきましょう。
・必要な物
・不要な物
・よくわからない物
不要な物はどんどん捨てていき、捨てようかどうしようかとすぐに判断できない物は、とりあえず保留しておくのです。
大型家電や家具
使えそうだと思っても、これらの物は場所をとるので自宅へ持ち帰るのも考えものです。
親戚や近所の人で、欲しい人があれば持って行ってもらってもいいでしょう。
運搬に、費用や労力が必要な大型の物は、リサイクル業者にお願いするのも一つの手です。
人手があれば、トラックを借りて業者に搬入すると、少しは高値で買ってくれることもあります。
業者にもよりますが、期待するほどの金額にはならないと思っておきましょう。
衣類・布団
布団は新品以外は売り物にならないので、リサイクルショップでも引きとってはくれません。
必要でなかったら廃棄処分しましょう。
困るのは衣類です。
洋服はまだ捨てやすいのですが、高価な着物などは特に処分に困ります。
かといって、着る人のいない着物はタンスの肥やしになるだけです。
形見分けとして2着ほど手元に残し、あとは着物専門の買い取り業者に査定してもらいましょう。
リサイクル店だと二束三文にしかなりませんので、着物専門店をおすすめします。
たとえお金にならなくても、誰かが着てくれると思えば気持ちも楽になりますね。
写真・アルバム・手紙
衣類に次いで処分が難しいのが、思い出の詰まったこれらの物です。
おそらく何を見ても捨てられないでしょう。
おすすめの仕分け法は、誰が見ても何の写真かがわかるものを残すという方法です。
例えば、旅行のアルバムがあれば、その中の2~3枚を厳選するのです。
ベストショットを選ぶ作業は、案外楽しいものです。
手紙の処分に罪悪感がある時は、神社などでお炊き上げをしてもらうのも一つの方法です。
賞状・トロフィー
これも処分し難いですね。
ですがこれらは、もらった人がいてこそ価値のあるものです。
主のない賞状、トロフィーなどは思い切って処分してしまいましょう。
代々語り継がれるような物だけを残すといいですね。
食器・雑貨類
故人が愛用していた物等は残しておきたいのではないでしょうか。
わたしの家では、母の湯のみとメガネが仏前に添えられています。
普段使いの物は、この際処分してしまいましょう。
未使用であったり、高価な物であれば、持ち帰り、故人の代わりに使うのも供養になるかと思います。
貴金属・骨董品
価値のあるものかそうでないかの判断は、素人では難しいものがあります。
故人の思い入れのあるコレクションであれば、なおさらどうしていいかわからないですよね。
処分をしてしまえば思い出もろとも、二度と戻らなくなるからです。
また相続問題にもなりますので、できるだけ時間をかけて仕分けたいものです。
購入した店がわかれば、聞いてみたり、買い取ってもらうことも可能です。
高価なものだとわかっている場合は、デパートに連絡すると高値が付く場合があります。
できれば生前に、どこで購入してどういう価値のあるものかを教えてもらうといいですね。
貴重品
印鑑・通帳・権利書などの重要書類は、早めに見つけて大切に保管しておきましょう。
エンディングノートや遺言書もあるかもしれません。
相続のためにも、抜け落としのないようにしてください。
遺品整理業者にお願いをする
ざっと遺品整理のコツをみていきましたが、実家が遠方であったり、時間がとれないなどで業者にお任せする場合もあると思います。
最近は「遺品整理士」などの民間資格を持っている業者も多くなりました。
ニーズが増えているので、ネットを見ただけでも多くの業者がヒットします。
その分トラブルもあるので、業者選びは慎重にしましょう。
買取のトラブル
遺品整理業者の中には、遺品を売却して利益を得る場合があります。
不当に安く買い叩かれることもあるので、高額だとわかっているものは別にしておいて、それぞれに見合った業者に見積もってもらいましょう。
故人が大切にしていたものならなおさらです。
紛失トラブル
業者に丸投げしたり依頼人が無関心だったりすると、貴重品が紛失してしまうというトラブルもあります。
できるだけ立ち合って、どのようにしてほしいかを、きちんと指示したり見守ったりしてください。
料金トラブル
見積がいい加減だと、高額な追加料金を請求される場合があります。
できれば3社くらいの業者に見積をとり、オプションや加算料金の有無などの確認をしましょう。
「遺品整理どうする?後悔しない遺品整理の心得!」のまとめ
遺品整理は、精神的にも身体的にも負担の大きい作業になります。
そうなってくるとやはり生前での「終活」というものは重要だなと思うのです。
せめて自分の大切にしてきたものは、こうしてほしいああしてほしいという意思を家族に伝えることで、万一の時の遺族の負担は格段に少なくなるのですから。
また自分だけでなく、親にも「終活」の必要性をわかってもらえるといいですよね。