死のお片づけ!?スェーデン式断捨離は終活だ!

「死のお片付け」とは、我ながら刺激的なタイトルをつけてしまいました。
これは、自分の死後を想像しながら進める、スェーデン式断捨離のことです。
まさしく「終活」ではありませんか!
このブログを書き始めてから、わたしもそれなりに断捨離を進めてきました。
ですが、なかなか物は減りません。
世界的なメソッドにもなった近藤麻理恵「こんまり」さんの「人生がときめく片づけの魔法」を読んだりもしました。
でも、物を捨てる時の「ときめく」か「ときめかないか」の判断基準って、あいまいというか、その日の気分によっても違ってきます。
「ときめかない」けど必要なものはあるし、使わないけど「ときめく」ものだってあるんです。
断捨離は服から始めるといいというのだけど、服はだいたい「ときめく」ものを買っているはずで、「ときめく」んだけども、なぜか着ない服があったりもします。
どうにもこのままでは断捨離は進まないぞ~と思ったところへ、「死のお片づけ」というビックリなフレーズが飛び込んできたのです。
見出し
スェーデン式断捨離「死のお片づけ」とは
「死」という言葉は不吉ですね。
日本では忌み嫌われる言葉の筆頭です。
その「死」を意識したお片付けが、スェーデン式の断捨離「死のお片付け」です。
これは、自分が死んだ後のことを考えながら、身の回りを片づけて整理をしようということです。
「断捨離」が、余分なものを捨てて身軽に生きようという、自分の暮らしやすさを念頭に行う掃除に対して、「死のお片づけ」はまさしく「死後」を意識しているのです。
こんまりさんは「ときめくかときめかないか」で断捨離を決断するという方法です。
この場合は、自分にとって良いか悪いかを考えます。
「死のお片づけ」は、「これを遺していたら誰が喜ぶのか?」と、自分の死後に遺品整理をする人の立場にたって断捨離をします。
そう考えた時、「終活」に一番近い考え方は「死のお片づけ」だなぁと思いました。
ものを減らすという考え方
溢れている身の回りのものを減らしたいというのは、どこの国の人も切実に考えることのようです。
それだけ、人間はものに対する執着があり、捨てられない性分を持っているのでしょう。
どうやったらものが捨てられるのかという考え方を、いろんな角度から後押ししてくれるものの一つが「死のお片づけ」だと思ってください。
これでなければ断捨離が進まないという話ではありません。
死のお片づけのポイント
こんまりメソッド同様に、死のお片づけも洋服の断捨離から始めます。
洋服はサイズが違えば、誰かに譲ることもできません。
デザインが好みでなければ、もらっても嬉しくもありません。
着古すくらいに何度も着たお気に入りのものでも、自分がいなくなれば不要のものになってしまいます。
だからと言って捨ててしまえば、自分の今の生活ができません。
クローゼットを見渡してみましょう。
いつか使うかも。
または、誰かが使うかもと思って取っておいたものはありませんか?
それは、本当に誰かが喜ぶものですか?
残しておいてありがとうと、言ってもらえるものですか?
こんな風に、手離す後押しをしてくれる考え方の一つが「死のお片づけ」なのです。
わたしが今困っているのは、母が遺した着物です。
わたしは背が高いので、母の着物はサイズ的に厳しいでしょう。
でも、母が大切にしてきた着物であり、高額なものでもあるために、手離す勇気がないのです。
まさしく、遺族であるわたしが、もう数年にわたって困っているという現状なんですね。
この「死のお片づけ」の元になった本を書いたマーガレット・マグネソン氏によると、「死のお片づけ」を始める年代は65歳くらいからが丁度いいという話です。
まだまだ余裕はありそうです。
65歳までには、着物の行方を考えていきたいと思います。
思い出の品をどうするか
断捨離で一番困るものに思い出の品があります。
写真・アルバム・日記・手帳・手紙・大切な人からプレゼントされたもの。
使わないけどとってあるものって多くないですか?
見返すことなんてないのに、なぜか捨てられない手帳とか手紙とか。
昔書いた日記は人には見られたくないけど、捨てられません。
写真は、自分にとっては何ものにも代えがたい大切な思い出の一コマです。
だけど、景色や料理の写真なんて、他の人が見たところであまり意味はないでしょう。
とは言え、遺される方の身になれば、母の着物と同じように、故人が大切にしていたものを捨てるのは申し訳ない気分になってしまいます。
そんな、遺族にとって精神的な負担になるようなものは、一つの箱にしまい込んでしまいましょう。
そして、自分が死んだら中身を見ずに捨ててほしいとお願いしておくのです。
「中身を見ずに捨てる」というところが「死のお片づけ」での重要ポイントですね。
「死のお片づけ」と「ヒュッゲ」
「死のお片づけ」を実践していると「ヒュッゲ」に似たものを感じると言われます。
この「ヒュッゲ」とは、デンマークの暮らし方のコツです。
ヒュッゲとは
世界一幸福度が高いと言われている北欧デンマーク。
シンプルだけど豊かな北欧の暮らし方は日本でも憧れの対象です。
この「ヒュッゲ」に対する明確な日本語はありません。
「心が安らぐひと時を大切にし、人や家族ととともに過ごす温もりのある時間」
「不安のない状態の時」
といった幸せを感じる価値観や感覚が「ヒュッゲ」です。
デンマークの人々にとっての幸せは、お金でも物でもなく、大切な人たちと過ごす大切な時間のことを指します。
少ない日照時間を利用して、ベランダの椅子にひざ掛けをして、温かいお茶を飲み、手作りのケーキを楽しみながら、家族や友人と語り合う。
そんな日々の生活を丁寧に暮らしていくのが「ヒュッゲ」なのだと言われています。
お金や物に執着をしないライフスタイルは、「断捨離」にも「死のお片づけ」にも共通する感覚があるようにも思えます。
心地よさや幸福度は、物でもお金でもないのだよと気づくこと。
遺される人たちのことを考えて断捨離をし、シンプルな生活の中で幸せを見つけていく。
これこそが「終活」の行きつく先ではないかと、わたしは考えています。
「死のお片づけ!?スェーデン式断捨離は終活だ!」のまとめ
「死のお片づけ」というフレーズはマイナスイメージが付きまといますが、「終活」と同じに、遺される人たちへの思いやりからきています。
身の回りのものをできるだけ少なくすると、結局はものを大切にし、手間を惜しまず、日々を丁寧に暮らしていくライフスタイルに繋がるのです。
元気なうちに始めましょう。
そして、この「死のお片づけ」は、きっと死ぬまで続けていくことになるでしょう。